国産で無農薬、しかも皮まで食べられる「もんげーバナナ」。
価格は税別で600円程。こんな高いバナナ売れるわけないだろ!と思うかもしれませんが、
流通量が少いので常に売り切れ状態が続いているようです。
逆にこんな高いものが売り切れるということは、
もんげーバナナを販売すれば儲かるのでは?と考える人がいるとおもいます。
実際にもんげーバナナ(耐寒性バナナ)の苗木は農業法人 株式会社 D&Tファーム
から販売されています。栽培条件について以下のように記載されています。
耐寒性バナナ 栽培条件
<引用元: https://www.dt-farm.com/banana >
■品種 : 耐寒性バナナ(グロスミッチェル種)
■ロット : 200株~ ※必要面積:10a程度~
■植付時期 : 年中
■収穫サイクル : 5回/3年
実際に10aで栽培していく場合、どれくらい利益がでるのか見ていきましょう。
※人件費、肥料代、梱包資材は含めない場合です。
定植するまでにかかる費用について
もんげーバナナを収穫するまでに必要な費用について計算していきたいと思います。
ハウスの建設費用
10aの広さのパイプハウスは一般的に普及しているハウスで500万円です。
ただ、バナナの場合ある程度高さが必要なためやや高くなるとして700万円と
想定します。
<参考元: http://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/sisetsu/pdf/jyousei_5.pdf >
苗木の費用
今回は10aなので200株とします。
農業法人 株式会社 D&Tファーム の公式には耐寒性バナナの苗木の価格は表示されていませんが、家庭菜園向けの 耐寒性鉢植えバナナ を予定価格50000円としています。
プロ向けの場合はもう少し安いことを考慮して1株40000円と仮定します。
200株分なので、800万円となりますね。
ハウスの建設費と苗木の建設費の合計
ハウスの建設費が700万円、苗木の費用が800万円と仮定した場合、
合計で1500万円になります。やはりそれなりに費用は必要ですね。
出荷できる本数について
次に1年間にどれくらい出荷できるのか見ていきましょう。
1年間に収穫できる本数
3年間に1株から約1000本収穫できるとあったので、
1年間に1株からとれる本数は333本となります。
200株定植してあるので66600本になります。
<参考元: https://www.saga-s.co.jp/articles/-/234272 >
1年間に出荷できる本数
いくら収穫できたとはいえ、その価格に見合う形の規格内でなければいけません。
規格外の割合を3割とした場合は 66600×0.7=46,620となりますので、
出荷できる本数は46620本となります。
年間の売り上げについて
農家の手取りは小売価格の3割程度と言われています。
ということは、1本600円の小売価格で売れて手に入るのは3割なので、
農家の売り上げは180円になります。
そうすると年間の売り上げは
46620×180=839,1600となります。
年間の利益( ハウス代と苗代以外 を除く)
年間の利益ハウス代と苗代以外 を除くを計算すると、
839,1600 -780,0000=591,600
となります。初年度の利益は59万1600円となります。
なお、人件費や梱包資材、肥料代などは今回は計算していませんが、
これらを支払った場合はどうみても赤字です。
ただ、2~3年年目はハウス代、苗木代がかからないのを考えると
839,1600が残ります。
そうするとやり始めてから3年間の平均の利益(ハウス代と苗代以外 を除く)は
(591,600 +2* 839,1600 )/3=5,791,600
5,791,600 となります。
ここから肥料代や人件費、梱包材の費用を差し引いても
とりあえずやっていけそうな範囲ではありますが、
生産者が増えると価格も下がるので注意したほうが良いでしょう
ちなみに、耐寒性バナナは3年経過したら耐寒性がなくなり元に戻るらしいため
4年目は新しい苗木に買い替える必要があるらしいので、一番儲かるのは苗木を
作っている方だと思いますね。
コメント