農業で生産された生産物は、スーパーで売られて家庭で消費される他に、
飲食サービス業で使われて提供されたりしています。
では、飲食サービス業と農業ではどれくらい市場規模が違うのでしょうか?
実際に2016年度の市場規模を見ていきましょう。
飲食サービス業の市場規模
<引用: https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/pdf/h2amini126j.pdf >
飲食サービス業の市場規模は32兆4,200億円になります。
<引用: https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/pdf/h2amini126j.pdf >
飲食サービス業の事業所数は49万9542になります。
事業所1つ当たりの売上を計算すると、約6489万9447円になります。
営業利益率を営業利益を5~10%と仮定した場合、
事業所1つ当たりの営業利益は324万4972~648万9945円となります。
営業利益は事業主にとっての「儲け」になります。
次に飲食サービス業の従業者数 を見ていきましょう。
<引用: https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/pdf/h2amini126j.pdf >
飲食サービス業の従業者数は 362万6000人になります。
従業者 1人当たりの売り上げを計算すると約894万0982円になります。
売上の内人件費率20~25%とした場合、
従業者1人当たりの年間の平均収入は約178万8196~223万5246円になりますね。
<参考元 https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/pdf/h2amini126j.pdf>
農業の市場規模
<引用: http://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/h29/pdf/gaiyou_2.pdf >
農業の市場規模は9兆2000億円になります。
農業従事者は192万2000人なので、
農業従事者一人当たりの売り上げを計算すると、約479万1667円になります。
純農業利益率(実際の儲け率)を21.8%とすると
農業従事者の年間の収入は約104万4583円となります。
<参考元:
http://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/h29/pdf/gaiyou_2.pdf
https://visualizing.info/msd/2136355328641837901
https://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/insight/pl180301.pdf>
飲食サービス業と農業を比較してわかったこと
飲食サービス業では 従業者の年収は売り上げに対する人件費で決まります。
人件費が20%で 年間平均約178万8196 円になります。
一方、農業の場合は農業従事者の売り上げに対する 純農業利益率で決まります。
純農業利益率が21.8%で年間平均収入が約 104万4583円 になります。
農業の方が売り上げに対しての掛け率が高いのに年間平均収入が飲食サービス業
よりも低くなってしまうのは、単価が低いからといえます。
飲食サービス業の場合、各事業所で値上げをすることはできますが、
農業の場合は自分で直売等をしない限り、価格を決めることができません。
肥料や燃料代、輸送費や梱包資材が値上がっても農産物の価格が上がらなければ
儲けも少なくなってしまうということを顕著に表しているように思えます。
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