2倍の手間を掛けたものは何倍で売るべきか?

付加価値

自分が作っている作物に付加価値を付けて高く売れる様に、
これから除草剤や殺菌剤、殺虫剤を少なめにして栽培しようとする人がいるかと思います。

その場合、慣行栽培よりもかなりの手間がかかるようになります。
そこで問題です。
慣行栽培の2倍の手間をかけて作った作物は何倍の価格にして
売るべきでしょうか?

結論をいうと、3倍以上です。
2倍の手間をかけたから、慣行栽培の2倍の価格で売ったら
手間をかける意味がありません。
その理由について述べていきたいと思います。

① 2倍の価格で売ったら時間単価が慣行栽培と同じ

例えばなんですが、必ず売れるモノを作るとします。

Aさんは1時間で1000円のモノを1つ作ります。そうするとAさんの時給は1000円です。
Bさんは、もっといいものを作ろうと、2時間で2000円のモノを作りました。
しかしこの場合、Bさんの時給は2000円/2時間=1000円/時間となるため、
時給が1000円となります。

つまり、2倍の手間をかけて2倍の値段で売っても時間単価は1倍の人と同じになるわけです。
手間をかけてもかけなくても時間単価が同じであれば手間をかけない方が楽なので、
やる意味がなくなります。

お金を稼ぐ上で「時間単価」いうのはとても重要です。

② 3倍の価格で売ると1倍の人の1.5倍の時間単価になる。

では先ほどのBさんが、2時間かけて3000円のモノを作った場合、
3000円/2時間=1500円/時間、つまり時給が1500円になります。

2倍の手間で作ったものを3倍の価格で売ることによって、
1倍の人の時間単価の1.5倍になります。

時間単価を計算すればわかることですが、
慣行栽培の2倍の手間をかけたものを2倍未満の価格で売っていては
経営は火の車を見るのはあきらかですよね。

③ 3倍の価格でも足りない場合がある

農薬不使用で作物を生育した場合、虫や病気によってかなりの被害を受けることもあります。

慣行栽培の3倍の価格で売っていたとしても、予定出荷量の半分しかできなかった場合
例年の利益を出すためにはその倍、つまり慣行栽培の6倍の価格で出さなければなりません。

特に人を雇用している場合等はこのような不作の場合は人件費を支払ったら赤字に
なる可能性もあります。

以上が 慣行栽培の2倍の手間をかけて作った作物は
3倍以上の価格で売るべき理由です。

④ 実際に計算をしてみる

あくまで2倍かかった場合に利益を取るための価格を示してきましたが、
実際に有機栽培で慣行栽培よりも利益を上げるのであれば
(a/b)/(c/d)>x/y・・・・式①
a・・・有機栽培の利益
b・・・有機栽培にかかった労働時間
c・・・慣行栽培の利益
d・・・慣行栽培に かかった労働時間
x・・・慣行栽培でできる面積
y・・・有機栽培でできる面積
の式が成立することだと思います。
この式が成立するのは
慣行栽培よりも有機栽培の方が稼げる場合のみです。
一例を上げると、
有機栽培の時給が1500円、慣行栽培の時給が1000円、
有機栽培でできる面積が10a,、慣行栽培でできる面積が50aの場合、
(a/b)/(c/d) =1500/1000=1.5
x/y =50/10=5
となるため、 式① は成立しません。
式①を成立させるために単価を上げるしかありません。
そのためには、時給が5000円以上である必要があります。
時給が5100円の場合であれば、
(a/b)/(c/d) =5100/1000=5.1
となるため、 式① が成立します。

有機栽培でできる面積が慣行栽培の1/5でしか作付け(育成管理も含めて)
できない場合に慣行栽培より稼ぐためには時間単価を5倍より大きくする
必要があるということです。










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